災害から大切な業務データを守るには、定期的にデータのバックアップを取ることが重要です。3.11では、クラウドのデータバックアップの重要性を考えさせられました。クラウドストレージ(クラウド上にデータを保管することができるオンラインストレージサービス)を活用し、バックアップを取っている方も増えてきました。しかし、ただ単にクラウド上にデータをバックアップすれば良いわけではありません。クラウドサービスを「どう使うか」に気をつけてみてください。
クラウドストレージは、インターネット経由でデータを転送するため、LANでの転送に比べて転送速度も遅く、クラウドにデータをバックアップしている最中に、一時的にでも回線障害などが発生すると、バックアップエラーとなり、最初からやり直しになってしまいます。また、反対にクラウドからバックアップデータをローカルにダウンロードする際にも、膨大な時間がかかってしまいます。
そこで、クラウドストレージを活用したバックアップのカギとなるのが、「2段階のバックアップ」です。ローカルのディスクストレージにまずバックアップをとり、二次バックアップとしてクラウドストレージを運用するのです。こうすることにより、万一の災害時にはクラウドから復旧でき、災害による障害でない際にはローカルディスクから迅速に復旧できるようになります。