データ保管もアプリもインターネット経由
「クラウド・コンピューティング」の略語である「クラウド」という言葉は、IT用語でありながら意外と多くの人々に知られており、「バズワード」(明確な定義づけがないまま流行語感覚で広まっている言葉)と指摘されるほどです。「クラウド」という言葉だけが先行し、「よくわからないけど、何かすごいことができそう」という期待感や漠然としたイメージが膨らんでいるかもしれません。「クラウド化」するとは、データの保管場所を手元のパソコンからインターネット上に変えて利用したり、インターネットを通じて提供されるアプリケーションソフトを利用したりすることです。
メールボックスはスクラップブック代わり
従来のメールは、パソコンにソフトをインストールし、設定する必要がありました。また、メールは探しやすいようにフォルダ分けして整理していました。それを大容量のWebメールに切り換えると、メールボックスはクラウド上に移り、インターネット環境があれば設定不要でどこでもメールが使えるようになります。Gmailの場合、送受信したメールは随時「アーカイブ=書庫に保管」。そこから、Googleのお家芸ともいえる検索技術で、読みたいメールをすぐに引き出すことができます。そのため、スクラップブックのように、自分用のメモや写真、ファイルなどをメールボックスに保管することができるのです。
情報管理のマイルールを定めよう
メモを重視するならメールよりもEvernoteのようなメモアプリが便利です。編集途中のファイルなら「Dropbox」などを介して自宅と会社のパソコン間でファイルを受け渡すことができます。iPhoneやiPadユーザーの写真管理には「iCloud」。最新の1,000枚までの写真がクラウド上に保管されます。Google+のアカウントを持てば、Googleの無料写真共有サービス「Picasa」のアルバム容量が無制限になります。複数のクラウドサービスを組み合わせて、情報管理のマイルールを定めましょう。7月のIT勉強会は関連テーマにしました。詳しくは「晴れクラだより」で。