「ステルス・マーケティング」とは、そうではないように見せかけて宣伝広告をすること。マーケティング用語であり、広報広告戦略の手法のひとつです。
グルメ情報のクチコミサイトなどで、いわゆる「サクラ」が書き込みをしたことが発覚し、ニュースになりました。悪徳業者がサイトに登録されているお店のオーナーに働きかけ、もっともらしく書き込みサービスの利用を勧めます。依頼をすると、一般の人になりすましたスタッフが過剰な投稿をして報酬を要求するというものです。こうしたことが発覚すると、経緯はどうであれ、その商品や企業への不信感は募り、イメージは損なわれてしまいます。
2011年10月28日、消費者庁は「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項の公表について」という通達で、口コミサイトにおけるサクラ記事などを景品表示法上の不当表示にあたると指摘。今後は法的責任を問う可能性を示唆しました。
昔からの手法として、多くの企業が実践してきた「ステルス・マーケティング」。しかし、ネット社会で簡単に行えるようになり、過剰となった現代では、あらためてモラルを問われますね。また、消費者としても、こうした情報に踊らされないよう、信頼のおける人に相談したり、複数の情報源を比較したりして判断をするようにしましょう。